【門真市】古川橋の普賢寺遺跡で金銅製の密教法具が出土、市役所にも展示コーナーがあります。
2020年6月から2021年3月まで京阪古川橋駅北側の旧第一中学校跡地(門真市幸福町)の埋蔵文化財 普賢寺遺跡の発掘調査が行われていました。
普賢寺遺跡は1983年に発見された京阪古川橋駅北側に広がる遺跡です。
図書館を含む生涯学習複合施設などを建設する土地区画整理事業で、約6,100平方メートルを発掘調査されていました。
これまでの調査では、鎌倉時代の金銅製僧形坐像(そうぎょうざぞう)や密教法具、瓦や絵馬、 柿経(こけらきょう)など寺院に関わる遺物が数多く出土していることから、遺跡内には中世の記録に登場する「普賢寺」があったのではないかと考えられています。
また、遺跡の北辺では盾持人埴輪(たてもちびとはにわ)や円筒埴輪(えんとうはにわ)をもつ「普賢寺古墳」が見つかっており、調査地は、門真の歴史を考える上で重要な地域に位置しています。
今回の調査では多くの埴輪や土器、鬼瓦を含む多数の中世瓦や、金銅製の密教法具が出土しました。
特に今回出土した金銅製密教法具の蓋(ふた)は、昭和59年に発見された大阪府指定有形文化財の密教法具と同様のものと考えられる大変貴重な美術工芸品です。
掘立柱建物跡が一棟ずつ見つかり、特に南部で見つかった平安時代後期から鎌倉時代の建物跡は、東西9間以上もあり、北面と南面には廂ひさしも設けられている立派な建物であったようです。
門真市役所本館2階エレベーター前で、「円筒」埴輪などをおき、普賢寺古墳・普賢寺遺跡のミニ展示コーナーがあります。市役所に行かれた際はぜひご覧くださいね。
5月30日まで展示予定となります。
今回の発掘調査の様子は門真市ホームページでも写真つきで掲載しています。→
普賢寺遺跡発掘調査情報
発掘調査成果は、5月12日~30日まで門真市立歴史資料館で特別展「普賢寺遺跡発掘調査速報展」を開催します。