【守口】一人で悩まないで相談してね! ただいま『いじめホットライン』開設中!!
〝いじめ〟という行為は昔から存在するが、それこそ〝ガキ大将〟と〝いじめられっ子〟のような分かり易い関係は、ここ近年では殆ど見受けられない。
いざという時には頼りになるガキ大将!
そんなヒーロー伝説は、遠い過去の産物なのかもしれない・・・
1980年代頃から、マスメディアでもいじめ問題を積極的に取り上げるようになり、東京都の中学2年の男子生徒が自殺をした事件は、社会に衝撃を与えることとなった。
ところが、世論はいじめられた側に対して好意的ではなく、「いじめは昔からある」「いじめられる方も悪い」といった意見が強かったのだ。
1990年代に入ると、いじめを〝人権問題〟として捉える傾向が強まり、社会全体でいじめを追放しようという気運が高まってきた。
テレビなどでも、公共広告機構のCMで、有名スポーツ選手が「いじめ、許さん」「いじめ、カッコ悪い」と呼びかけた。
10年前とは、世間の認識もだいぶん変わってきたように思うのだが、しかしこの変化も表面的なものにとどまり、「いじめられる方も悪い」という考え方は根強く残っていたのである。
2000年、遂に21世紀を迎えたのだが、いじめは増加の一途をたどる。
2005年9月、北海道滝川市の小学6年生女児が、7通の遺書を残して教室内で首を吊った。
2006年の1年だけで、いじめが原因の自殺が10件、自殺未遂が2件起きている。
この頃から、学校や教育委員会の隠蔽(いんぺい)体質が、新たな問題として浮上してきた。
そして2011年、滋賀県大津市中2いじめ自殺事件が起き、いじめ行為の悪質さや学校・教育委員会の隠蔽体質が暴露され、大きな社会問題に発展した。
このことがきっかけとなり、「いじめ防止対策推進法」が制定されたのはひとつの進歩だといえるだろう。
いじめが疑われる事件が起きた場合、学校や教育委員会もその可能性を認めて、第三者調査委員会を立ち上げるケースが増えてきているようだ。
しかし、その後もいじめに発する自殺や傷害致死事件は次々に起きている。
世間のいじめに対する認識や、学校・教育委員会の対応も改善傾向にあるのに、現実は悪化しているかにさえ見える。
現代のいじめは、もはや昭和以前の牧歌的な「ガキ大将といじめられっ子」の世界ではまったくないのだ!
大人が止めなければ、死の淵まで追い詰められてしまう。
それからもう一つ大事なことは、いじめてる側の子ども達にも目を向けることである。
いじめる方が絶対に悪い!それは当然だが、〝何故いじめをするようになったのか!?〟
現に、親から虐待を受けていたり、家庭にてドメスティックバイオレンスの現場を目撃してしまった等、心的ストレスのはけ口として、いじめに走ってしまう子ども達もいるのだ。
そのようなことも考慮すると、今一度いじめ問題を社会の問題と再認識し、学校、家庭、地域で子ども達を見守っていくことが必要ではなかろうか。
守口市でも、『いじめホットライン』を開設中である。
いじめのことで、友だちや先生、家族以外にも気軽に相談できる窓口となるので、是非とも活用していただきたい。
いじめを受けている本人だけではなく、最近子どもの様子がおかしいと思われたご家族の方、ご近所の皆さん、どうか遠慮せずにご相談してください。
◇いじめホットライン
(午前9時 〜 午後5時30分)
(24時間受付)
soudan@moriguchi-osk.ed.jp
(24時間受付)
0570−078−310
市教育センター
06−6997−0703
いじめられてる子ども達は勿論のこと、いじめている子ども達の声にも耳を傾けることのできる、優しい地域を目指しましょう♡
『 卑劣なる いじめを無くさむ 地域から 子どもの未来を 皆で守りて 』